テレビCMや雑誌で美しい手を見かけることはありませんか?実は、その手の持ち主は「手タレ」と呼ばれる特別なモデルさんなんです。
中でも注目を集めているのが、柏木たけしさんです。男性ハンドモデルのトップランナーである彼の秘密に迫ります。
手タレとは何?
手タレとは、手や指などの体の一部分に特化して活動するパーツモデルのことです。正式には「ハンドモデル」と呼ばれることが多く、商品の魅力を最大限に引き出すために手の美しさを活かしています。
手タレの仕事内容
手タレの主な仕事は、商品を持つ手や触れる手を美しく表現することです。化粧品のCM、食品の広告、アクセサリーのカタログ撮影など、様々な場面で活躍しています。顔出しをしない分、手の表現力がとても重要になってくるのですね。
一般的には女性の手タレが多いイメージがありますが、実は男性の手タレも存在。男性と女性では求められる手の質感や表現が異なるため、それぞれに特化した技術が必要とされています。
柏木たけしさんのプロフィール
手タレ業界で注目を集めているのが、柏木たけしさんです。なんと44歳でありながら、手年齢は26歳という驚きの若々しさを保っています。
基本プロフィール
柏木たけしさんは1981年3月14日生まれの東京都出身です。身長は181センチ、手のひらの長さは20センチという恵まれた体格をしています。趣味は日本舞踊と英会話で、多才な一面も持っているんですね。
現在はJAZZ MODEL AGENCYに所属し、15年のキャリアを積んでいる男性ハンドモデルのトップランナーです。細く長くしなやかな指と、白く透明感のある美しい肌が特徴的で、シミひとつない完璧な手を維持しています。
ハンドモデルになったきっかけ
柏木さんがハンドモデルの道を歩むことになったのは、29歳の時。18歳の頃から『東京ウォーカー』などで読者モデルとして活動していた柏木さんですが、携帯電話のCM撮影現場で運命的な出会いを果たします。
休憩中にたまたま監督の後ろを通りかかった際、「ちょっとキミ、隣に立ってもらっていい」と声をかけられたそうです。携帯電話を持った瞬間、監督から「すごく手がきれいだから、そのまま使わせてほしい」と言われ、初めて自分の手の美しさに気づいたといいます。
この経験をきっかけに「手タレとは?」について調べ、JAZZ MODEL AGENCYに写真を送ったところ、「この手だったら仕事あると思うよ」と言われて所属が決まりました。
男性手タレの現状と特徴
手タレ業界では、女性が100人を超える中、男性はわずか約20人という希少な存在です。柏木さんによると、男性の手タレは大きく2つのタイプに分かれるそうです。
2つのタイプの男性手タレ
一つ目は、ゴツゴツした男性らしい手のタイプです。こちらは高級時計やメンズ雑誌で紹介される商品に起用されることが多く、力強さや男らしさを表現する際に重宝されています。
二つ目が柏木さんのような細い手のタイプです。食べ物のCMや女性と手を重ねる場面での起用が多く、上品で繊細な印象を与える役割を担っています。どちらのタイプも、それぞれの特徴を活かした独特の表現力が求められているんですね。
撮影現場でのリアル
実際の撮影現場では、ハンドモデルならではの特殊な指示や要求があります。最近ではスマートフォンのアプリCMが多く、「その場でゲームをやってみてください」という指示もあるそうです。
面白いエピソードとして、オーディションで「納豆をかきまぜる」という課題が出されたことがあったといいます。日常的な動作でも、「つぶ感やねばり気がきれいに見せられるか」という視点で評価されるため、普段から様々な動作に対してアンテナを張っておく必要があるのだとか。
手タレのギャラ事情と業界の実態
多くの人が気になるのが、手タレのギャラではないでしょうか。柏木さんによると、個人的な感覚では著名なタレントや俳優でない限り、全身モデルでもパーツモデルでもさほど違いはないそうです。
収入は媒体と期間で決まる
ギャラは媒体や使用される期間によって単価が異なります。海外では、イギリスで活躍するニーナ・テイラーというハンドモデルが1日で6000ドル(約89万円)のギャラを得ているという話もあり、トップクラスになると相当な収入が期待できるようです。
全身モデルは「顔」がブランドになるため表現の幅があり自由度が高いのに対し、手は「添え物」として商品を引き立てる役割があります。食べ物をおいしそうに見せたり、器用さを求められたりすることも多く、異なる技術が必要とされています。
柏木さんの徹底したケア方法
手年齢26歳を維持する柏木さんのケア方法は、とても参考になります。実は、ハンドモデルになる前は手を意識した生活をしていなかったそうです。
ハンドモデル転身前の生活
タレント活動をしながらファストフード店でアルバイトをし、趣味の乗馬も楽しんでいた柏木さん。どちらかというと手を酷使することが多く、「自分の手がきれい」という意識もなかったといいます。
しかし、ハンドモデルとしてのキャリアをスタートしてからは、日々のケアを欠かさなくなりました。
毎日の基本ケア
現在の柏木さんは、毎日欠かさずハンドマッサージを行っています。ネイルオイルやハンドクリームをしっかりと塗り込み、手の保湿と栄養補給を怠りません。
特に印象的なのが、趣味の乗馬を続ける際の徹底した紫外線対策です。長袖を着用し、首にタオルを巻き、頭にはサンバイザーを装着するという完璧な防御態勢で臨んでいるそうです。
プロならではの意識
撮影現場では、手袋をして手を保護することも日常的に行っています。ユースキン製薬の記者勉強会に登壇した際も、登壇するまでの間は手袋で手を守っていたといいます。
オーディションでは、ホクロやシミがないに越したことはありませんが、極端に大きなものでなければ選考への支障は感じたことがないそうです。制作現場でも男性パーツモデルの認知度はまだ低く、オーディション方法もまちまちなのが現状だといいます。
手タレを目指すには?
手タレになるためには、まず事務所に所属してオーディションを受ける必要があります。応募条件として、男性の場合は身長175cm~189cm、心身ともに健康で、手に目立つ傷やホクロ、アザ等がないことが求められます。
女性と並んだ時に区別ができるよう、男性らしい手が求められるのも特徴的です。応募方法はWEBからの応募と郵送での応募があり、現在はオンラインでの面接オーディションも行われています。
最後に
手タレの世界は奥が深く、単に手がきれいなだけでなく、表現力や技術、そして日々の地道なケアが重要となります。柏木たけしさんのような トップハンドモデルの存在により、この特殊な職業への関心が高まることで、業界全体の発展にもつながっていくのではないでしょうか。